渡り鳥 海 で休憩


渡り鳥は,自らの位置を,風景などの目印,そこから発せられる低周波音などの音,におい,磁場,重力等から得ているようです。
また,方位は,太陽の位置,光の偏光パターン,星,月などの位置,地磁気等といわれています。

昼夜を問わず渡る鳥は,当然これらのものを見たり,聞いたり,感ずることが出来るわけです。

また,渡りという行動は,渡らなければと思うことは確かに本能です。
しかしながら,渡る経路については,親や群れで渡ることにより,学習して渡るものです。
ですから一度も渡ったことのない渡り鳥は,自分だけで渡ることは出来ません。
人間の経済活動で自然が変更されたりしますと,その地形変化に対応できずに渡れなくなる鳥もいます。

渡りという行動は渡り鳥にとりましても大変な行動です。
ツバメのように空中で餌を食べながら渡れる鳥は少数派と思います。
殆ど飲まず食わず渡る鳥は,およそ渡りきれる鳥は80%程度といわれています。
残りは残酷なことですが,力が尽きて海に落ちるか,
渡りの経験のない幼鳥などは群れからはぐれますと迷子の鳥になってしまいます。


でもツバメは海鳥ではないので、途中の海で浮かんで休息なんてことはできません。ではどうするのか。

実は飛んでいる間にもきちんと休息しているのです。
ツバメのような渡り鳥は「半球睡眠」という睡眠方法をとることができます。

これは脳の半分を眠らせながら行動がとれる先天的に備わっている能力です。
これいより万キロ単位の移動中でも必要なだけ休憩がとれ、くたびれずに渡りをすることができるのです。

半球睡眠の状態とは、簡単に述べると、左右にあるそれぞれの大脳のうち片方が寝ている状態、
そしてもう片方の脳が起きている状態にあるといわれています。
左目を閉じることで左の大脳が眠りにつき、
右目を開けていることで右の大脳は起きている状態にあるのです。
そして、その逆もまた然りです。

イルカは、子供を外敵から守れるよう、このように半球睡眠をとっていたのですね。
そして、更に渡鳥はこの半球睡眠をとりながら、数秒間完全に眠って下降し、
地面に落ちる瞬間に目を覚ますということもあるようです。
半球運動は、両者ともに子孫を残すため、生きていくために行なう睡眠方法だったのですね。


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座禅をしている時
意識はおきているけれど
体は寝てるような感じがします
半分寝てるようなすっごく気持ち良い感じ。
もしかしたら、渡り鳥さんも、
そんな感じで、気持ちよーく半分寝てる感じだったら
いいなー。
過酷でなく、気持ちいい行動だったら。


eri