薬草菜園 十薬 20150525

朝露の時間
朝陽をあびながら薬草の花を摘む
可憐で美しい十薬の花


十の薬になるから「十薬=じゅうやく」
花だけあつめて、お酒に漬けると
とても贅沢な薬になります
これからやってくる夏の虫刺されや
高級化粧水にもなる万能薬



十薬=どくだみは
「花の咲く時期に採取したがいい」と言われている
その理由はなぜだろうとずーっと考えながら
暮らしにとりいれていると
測定器などに頼らなくても
自分で感じ取れるように


朝は、植物の妖精さんと一緒の
気持ちいい時間。



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ドクダミ(蕺草、学名:Houttuynia cordata)はドクダミドクダミ属の多年草。 別名、ドクダメ(毒溜め)、ギョセイソウ(魚腥草)、ジゴクソバ(地獄蕎麦)。

生薬として、開花期の地上部を乾燥させたものは生薬名十薬(じゅうやく、重薬とも書く)とされ、日本薬局方にも収録されている。十薬の煎液には利尿作用、動脈硬化の予防作用などがある。なお臭気はほとんど無い。 また、湿疹、かぶれなどには、生葉をすり潰したものを貼り付けるとよい。
漢方では解毒剤として用いられ、魚腥草桔梗湯(ぎょせいそうききょうとう)、五物解毒散(ごもつげどくさん)などに処方される。しかし、ドクダミ(魚腥草、十薬)は単独で用いることが多く、漢方方剤として他の生薬とともに用いることはあまりない。

ドクダミに含まれる成分と効果
ドクダミには、多くの種類のフラボノイドが含まれていますが、その中でも、クエルセチンには血管を拡張させたり、尿の排出を促進したり、炎症を抑える効果があり、ドクダミの効果を得るためには欠かせない成分です。
ドクダミの葉は乾燥させると、揮発性成分のデカノイルアセトアルデヒドが分解されるため、殺菌効果が失われますが、乾燥ドクダミ(全草)にはフラボノイド成分であるクエルセチン、ルチンやクエルシトリンが含まれています。

ドクダミに含まれるルチンには、血管の透過性を適度に保ち、血管を丈夫にする働きがあります。
血管は、体内の細胞との間で栄養や酸素などのやりとりを行っていますが、その機能は血管が持つ透過性によって維持されています。
透過性とは、物質を通り抜けさせることができる性質のことです。血管の透過性は、高すぎても低すぎても体に良い影響を与えません。
酸素や栄養素など、細胞に与える物質の大きさに応じて適度な透過性を保つことが大切です。ルチンは、この血管が持つ透過性を調節する作用があります。
また、ルチンは丈夫な血管に不可欠なコラーゲンの合成を助けるビタミンCの吸収を促進し、血管の老化を抑制します。
このように、ドクダミに含まれる水溶性のビタミン様物質[※1]であるルチンには、毛細血管の透過性を改善し、さらにビタミンCの吸収を促進することで、血管を丈夫にする働きがあります。

生のドクダミに含まれているデカノイルアセトアルデヒドという成分は、非常に強力な殺菌・抗菌作用を持っています。ドクダミには、食中毒や傷口の膿みの原因となる黄色ブドウ球菌や、水虫などの原因となる糸状菌の細菌を抑制する働きがあります。デカノイルアセトアルデヒドは蒸発しやすい性質を持つため、この効果は新鮮な生の葉のみに限られます。

また、植物の色素成分であるフラボノイドも多く含み、抗酸化作用や便秘の改善、血管の強化、老廃物の排泄促進などの効果が期待されているため、血管を丈夫にする効果や炎症を抑える効果が期待できます。
ドクダミには、高血圧の要因となるナトリウムを排出するカリウムが高濃度に含まれているため、血圧を下げる効果が期待できます。

花をつけたどくだみには有効成分のクエルシトリンが最も多く含まれており、その時期以外に収穫するどくだみでは望むような効果が得られないのです。さらに花にはイソクエルシトリンという成分も含んでいて、これもクエルシトリン同様、毛細血管を強化する働きがあります。

ドクダミの歴史
ドクダミは江戸時代の書物である『大和本草』や『和漢三才図絵』に記載があるほど、古くから健康効果が知られていました。
江戸時代の儒学者本草学者である貝原益軒が著書『大和本草』の中で、ドクダミは「和流ノ馬医用之馬ニ飼フ、十種ノ薬ノ能アリトテ十薬ト号スト云(わが国の馬医がこれを馬に用いると、十種の効能があるので、十薬と呼ぶことにした)」と記されています。
また古くからドクダミの強い殺菌・抗菌効果は知られており、よく洗った新鮮なドクダミの生葉をもみ、葉汁をおできや痔などの患部に直接塗るなどの民間療法としても利用されていました。
日本では民間薬として、化膿性皮膚炎や水虫などの皮膚に関する病気に用いられており、研究が進むにつれ、ドクダミの様々な効果が解明されるようになりました。
ドクダミは、厚生労働省の発行する「日本薬局方」に「十薬」という生薬名で記載されています。「日本薬局方」は、薬事法によって医薬品の適正を図るために、厚生労働大臣が薬事・食品衛生審議会の意見から定めた医薬品の規格基準書です。


◎料理に

中国西南部では「折耳根(ジョーアルゲン 拼音: zhéěrgēn)」と称し、四川省雲南省では主に葉や茎を、貴州省では主に根を野菜として用いる。根は少し水で晒して、トウガラシなどで辛い味付けの和え物にする。


◎どくだみ酒の作り方

包丁でドクダミをざくざくときざむ。
すり鉢かジュウサーにかける。
布で絞って漉す。
ドクダミ汁の1/5の蜂蜜を加える。
表面がうっすらと広がるくらいのイースト菌を振り掛ける
布でふたをしておしまい。