腸内細菌 不食

・一日青汁一杯の謎解き
森美智代さんの著書によると「腸内細菌叢を調べると人間離れしており草食動物のウシのそれに近い」ようだ。青汁のみ生活を可能にしたのは以下が要因であると考えられる。
最初に絶食・断食していたこと
その後に青汁単独食にしたこと

なかでも前もって絶食・断食していたことが重要。いきなり青汁単独摂取を始めたとしてもセルロース分解菌が他の腸内細菌を圧倒して優勢種に切り替わるには時間がかかるだろうし、その切り替え時間は宿主(人間)は貧栄養状態であり、ほとんどの場合は宿主がダウンしてしまうから。しかし、事前に絶食状態にしておくと身体は糖新生脂肪酸分解のみで維持されて、貧栄養状態でもしばらく生きられる。その間にセルロース単独代謝系を完成させられたということ。

千日回峰行の謎解き
千日回峰行の食事の場合も千日回峰行に入る前の食生活が鍵を握っている。
行本番に入る前に食事量を減らして貧栄養に身体を慣らし、
この準備期間のうちに腸内細菌の種類を切り替え、
同時に栄養吸収効率と代謝効率を高める。
この準備期間での切り替えに成功した者のみが行を達成できたのだろう。
ただ、「1100年間で達成者わずか47名」というのはその切り替えは決して不可能ではないが、
極めて困難であることを示している。

生きたままのセルロース分解菌を確実に大腸に届ける技術を確立すれば、セルロース食の可能性が広がる。